ポンポンドロップシールで注目が集まる立体加飾印刷
ロゴや銘板をより高級に見せたい、キャラクターシールに思わず触れたくなるような立体感を出したい
そうしたニーズの高まりとともに注目されているのが「ポッティング加工」です。
近年では、SNSを中心に人気を集めた“ぷっくり透明”のポンポンドロップシールも話題となり、立体加飾への関心はさらに広がっています。
本記事では、下記について説明いたします。
- ポッティング加工とは何か
- 最近話題の「ポンポンドロップシール」との関係
- エンボス加工やUV厚盛り印刷との違い
- グリムファクトリーの加飾印刷と組み合わせた一貫対応の強み
ポッティング加工とは?
ポッティング加工(ドーム加工・樹脂盛り加工)とは
ポッティング加工とは、印刷物やシールの表面に透明な樹脂を流し込み、ドーム状に硬化させることで立体感を生み出す加工技術です。樹脂盛り加工やドーム加工、ドーミング加工と呼ばれることもあり、基本的な原理は共通しています。液状の透明樹脂を印刷面の上に載せると、樹脂は表面張力によって縁でとどまりながら中央が自然に盛り上がります。そのまま硬化させることで、滑らかな曲面をもつ透明な立体層が形成されます。
■ ポッティング加工の特徴は表面張力による立体形成
ポッティングの最大の特徴は、「表面張力」を利用して自然な丸みを形成する点です。
液状の透明樹脂を印刷面の上に滴下すると、縁で止まりながら中央が盛り上がり、なめらかなドーム形状を作ります。硬化後は厚み1〜3mm程度の立体層となり、強い存在感を持ちます。
■ 使用される樹脂
使用される樹脂には主にエポキシ樹脂とウレタン樹脂があります。エポキシ樹脂は透明度が高く硬質な仕上がりになるのが特長で、屋内用途に適しています。一方、ウレタン樹脂は柔軟性があり、紫外線による黄変が起こりにくいため、屋外用途にも向いています。用途や設置環境に応じて樹脂を選定することが、製品の寿命や外観維持に直結します。
- エポキシ樹脂:透明度が高く硬質
- ウレタン樹脂:柔軟性があり耐候性に優れる
■ ポッティング加工の魅力は視覚的高級感と耐久性の向上
ポッティング加工を施すことで、印刷物は単なる平面から、ガラスのような透明感と奥行きを持つ立体物へと変化します。同時に、印刷面は樹脂によって覆われるため、耐水性や耐摩耗性も向上します。視覚的な高級感と実用的な耐久性を両立できる点が、ポッティング加工の大きな魅力です。
最近話題の「ポンポンドロップシール」とは?
■ 小型・キャラクター向け・装飾用途
雑貨店やSNSで見かける、ぷっくりとした小さな透明シール。それがいわゆる「ポンポンドロップシール」と呼ばれるものです。キャラクターやイラストをモチーフにした小型シールで、ノートやスマートフォン、手帳などを装飾する用途で人気を集めています。透明な立体感が「かわいい」「クラフト感がある」「写真映えする」といった評価につながり、若年層を中心に広く支持されています。
■ 実はポッティング加工の一種
このポンポンドロップシールは、原理的にはポッティング加工と同じ技術に基づいています。つまり、透明樹脂を盛って硬化させるという工程そのものは共通しているのです。違いがあるとすれば、用途やサイズ、デザインの方向性にあります。ポンポンドロップシールは主に装飾性を重視した小型商品であるのに対し、ポッティング加工は産業用途からブランド用途まで、より幅広い分野で活用されています。
言い換えれば、ポンポンドロップシールはポッティング加工の一種であり、その応用例のひとつです。加飾印刷の品質管理や色再現性を重視する企業であれば、キャラクター案件においても商業品質レベルでのポッティング対応が可能になります。単なるクラフト的な仕上がりではなく、製品として安定した品質を求める場合には、印刷技術と一体で考えることが重要です。
ポッティング加工の用途と事例
ポッティングは、装飾用途だけでなく産業分野でも広く活用されています。
■ 操作パネル
機械や設備の操作部表示に使用。
透明樹脂が印刷面を保護し、耐摩耗性を高めます。
■ 銘板
ブランドプレートや型式表示など。
立体感と光沢が高級感を演出します。
■ ブランドロゴ
企業ロゴやエンブレムに使用。
小さくても存在感を出せます。
■ ノベルティシール
イベント配布用や販売用グッズ。
SNS映えする立体感が特徴。
■ アクリルプレート
アクリル板に印刷+レーザーカット+ポッティング。
立体的なオリジナルプレート製作が可能です。
産業用途からキャラクター用途まで幅広く対応できるのがポッティング加工の強みです。
ポッティング加工とエンボス加工の違い
両者はどちらも立体表現ですが、原理がまったく異なります。
| 項目 | ポッティング加工 | エンボス加工 |
| 立体構造 | 樹脂を盛る | 材料を圧縮成形 |
| 透明感 | あり | なし |
| 耐水性 | 高い | 素材依存 |
| 高級感 | ガラス調 | 凹凸強調型 |
■ エンボスは素材を変形させる加工
金型で圧力をかけて凹凸を作るのがエンボス加工です。
紙や金属など素材そのものを変形させます。
■ ポッティングは樹脂を追加する加工
一方ポッティングは、印刷面の上に透明樹脂を追加する加工。
印刷を“封入保護”できる点が大きな違いです。
印刷保護を目的とする場合、ポッティングのほうが優位性があります。
ポッティング加工とUV厚盛り印刷の違い
こちらもよく比較される加工方法です。
| 項目 | ポッティング | UV厚盛り |
| 盛り高さ | 1〜3mm | 0.1〜0.5mm |
| 透明度 | 高い | ややマット |
| 耐候性 | 樹脂性能依存 | インク依存 |
| 柔らかさ | 弾性あり | 硬質 |
■ UV厚盛りはインクによる疑似立体
UV厚盛り印刷は、厚膜インクを重ねて立体感を出します。
比較的薄く、硬質な仕上がりになります。
■ ポッティングは樹脂による本格立体
mm単位で盛るため、存在感が圧倒的に異なります。
屋外耐久や高級感重視ならポッティングが優位です。
グリムファクトリーではUV印刷技術を持つため、
印刷精度+ポッティングの組み合わせで高品質な立体加飾が可能です。
加飾印刷×ポッティングの一貫対応という強み
ポッティング加工の品質は、前工程である印刷品質に大きく左右されます。インクの密着性や色再現性が不十分であれば、樹脂を盛った後に不具合が顕在化することもあります。そのため、加飾印刷とポッティングを別々の業者に分けるのではなく、一貫して管理できる体制が理想的です。
シルク印刷による特色表現とポッティングの組み合わせ、インクジェット印刷による小ロット多品種対応、さらにはアクリル素材への印刷とレーザーカットを含めた一体製作など、工程を統合することで品質管理の精度は大きく向上します。外注分業では難しい色味の統一や密着不良の防止も、一貫対応であればコントロールしやすくなります。
デザインデータの段階から最終製品までを見据えた製作体制は、試作案件やキャラクター案件においても強みとなります。加飾印刷を熟知したうえでポッティング加工を行えることは、立体加飾分野における大きな差別化要素です。
よくあるご質問
Q. 小ロットは可能ですか?
はい。試作や小ロット対応も可能です。
Q. 試作費用は?
サイズ・数量・仕様により異なります。ご相談ください。
Q. 透明以外も可能?
基本は透明樹脂ですが、用途に応じたご提案が可能です。
Q. 屋外使用できますか?
ウレタン樹脂など耐候性タイプを選定すれば可能です。
Q. 最小サイズは?
形状により異なります。極端な鋭角や細線は要相談です。
Q. キャラクター案件にも対応できますか?
はい。さまざまなノベルティー用途にも工業品質で対応可能です。
立体感と高級感を両立するポッティング加工
ポッティング加工は、透明樹脂による本格的な立体表現と印刷保護性能を兼ね備えた加飾技術です。
産業機器の銘板や操作パネルから、ブランドロゴ、ノベルティ、キャラクターグッズに至るまで、幅広い用途に対応できます。
エンボス加工やUV厚盛り印刷とは原理が異なり、ガラスのような透明感と奥行きのある高級感を実現できる点が大きな特長です。
さらに、加飾印刷とポッティングを一貫対応できる体制があれば、品質管理とデザイン自由度の両立が可能になります。
立体感と高級感を備えた製品づくりを検討されている方は、用途や数量、設置環境を整理したうえで、ぜひ一度ご相談ください。